介護業界の深刻な人手不足により、外国人介護士を雇用する施設も増えてきています。しかし、介護職は技術やスキルがあればこなせる仕事とは違いコミュニケーションが大事な役割を持っています。ある程度の日本語は理解できても、スムーズなコミュニケーションを取ることは難しい場合もあります。職員同士、利用者とのコミュニケーションなどで言葉の壁にぶつかりお互いにとまどいを覚える場合が多いのも事実です。

まず職員同士の言葉の問題ですが、指示が伝わりにくい場合も多々あります。日本語にはあいまな表現が多く、このあいまいさにとまどう外国人介護士も多くいます。伝える側は「Yes」か「No」かはっきりわかる表現で指示を出すことも必要です。また、わかりにくい専門用語は簡単な表現に置き換えるなども有効です。しかし、忙しい介護現場において、言葉の壁が指導する側にもストレスになる場合も多く難しい問題となっています。

また、利用者とのコミュニケーションでも言葉の壁はつきまといます。介護を受ける側も外国人とのコミュニケーションの取り方にとまどいを覚える場合も多くあります。そんな時はジェスチャーを交えて会話することも有効です。顔の表情や身ぶり手ぶりで相手に気持ちを伝えることで通じ合える場合もあります。人手不足の介護業界において、外国人介護士も大事な人材です。長く働いてもらうためにも待遇の改善や働きやすい職場づくりなど施設側の対策も必要不可欠です。