介護業界では、少子化問題などから人手不足が進んでいます。そんな中様々な対策が取られていますが、外国人介護士の受け入れも増えています。しかし、外国人介護士を受け入れるにはまだまだ問題点が残っています。

一番の問題となるのが日本語能力です。残留資格以外の特定技能・技能実習・EPAでは日本語力が低く、また日本語能力は低くても就労することが出来ます。ただ、業務の上で困ったというのではなく、周囲とのコミュニケーションが上手く取れずに、帰国してしまうケースが少なくありません。またEPA介護福祉候補生は決められた年数以内に介護福祉士に合格しないと自国に強制送還されます。試験は日本語表記で行われるため、日本語能力がたりないことで外国人が試験に合格できずに帰国しなくてはならないケースもあります。どちらも日本語能力が外国人介護士の受け入れに大きな壁となっています。

また、介護される側も外国人介護士に抵抗を感じる人もいるようで、コミュニケーションがうまく取れなくてトラブルになることもあります。このように介護士になって働き出してからも、コミュニケーションによるストレスで辞めてしまう外国人介護士もいます。いくら政府が様々な対策を導入しても、肝心の現場で受け入れ体制が出来ていないのは残念です。外国人介護士を受け入れる側の介護施設や職員も、人手不足という大きな問題に向き合って、お互いが働きやすい環境を作っていくことが介護業界の課題といえます。